坂東三十三観音結願御礼歩き旅 第6回(野辺山-佐久平 42km)
「坂東三十三観音結願御礼歩き旅」の6回目。
今日は野辺山からできれば信越新幹線の佐久平駅まで進みたい、久しぶりの40km超の行程。が、天気予報は終日雨。でも、前回のブログで「雨でも猛暑でも構わない」と大口叩いた手前、行かねばなるまい雨が降ろうと槍が降ろうと……ホントに槍が降ってたら止めるけど(^◇^;;;)
実のところ雨でも強行するのは、大口叩いたせいではなく……今日、佐久平まで進んでおかないと、年内に善光寺に到着できる可能性が限りなくゼロになってしまうからです。年内に歩きに行ける機会は後2回のみ、佐久平からなら2回でたどり着くことができます。ここは一番、無理のしどころ(?)です。
いつもより遅め、5時46分相模大野発急行柏行きで出発。実はこの列車、いつも通勤で使っているのと同じです。今日は一駅目の町田で降りちゃうけど。
横浜線で八王子まで出て6時35分発の松本行きで小淵沢へ。普通は高尾、大月、甲府で乗り継ぐ必要がありますが、朝一本だけ(?)直通があるのです。
かなりの長距離列車なので当然ボックスシートかと思いきや、通常のロングシート。朝食を駅弁ではなく、いつもどおりコンビニおにぎりにして正解だった。
乗車率は150%くらい、大半が高校生。どこの学校だろうと思ってたら上野原でほとんどが降りていきました。地図を見ると近くに日本大学の付属高校があるようです。こんなところまで……日大恐るべし(^◇^;)
列車がすいたので朝食を済ませ、暖房の効いた車内でしばしウトウト。乗り換えなしで2時間半なのでたっぷり寝ることができました。
小淵沢には9時2分に到着。休日だとほとんど待ち時間無しで野辺山行きの臨時列車があるんだけど、あいにく今日は平日。9時57分の小諸行きまで待たないといけません。小淵沢駅って、改札内にお土産物屋も無いし、唯一小海線ホームにあるお弁当屋さんは平日休みで、時間を潰す場所がない。と、思ってたら列車はすぐに入線、ホームは寒いのでさっさと乗り込みました。
発車までの間に雨仕度。ザックに雨カバー、ウェアーは……雨の日は熱中症と低体温症の両方を考慮してウェアーを選ばないといけません。悩んだ結果、上は薄手のウィンドブレーカー、下はトレッキングパンツ(中にスポーツ用のタイツを履いてます)のみとしました。体幹部だけ冷やさなければ大丈夫だろう(?)、脚は常に動かしてるから(^^)
列車は定刻に発車、乗客は十数人、半分は登山と思われるいで立ち。この天気でどこに登るんだろう?? 物好きな……人のことは言えないけどσ(^^;)
列車が清里駅に着くと小学生の団体が乗り込んできて一気に、良く言えば賑やか、悪く言えば騒々しくなりました。するとそのうちの一人が「はい、はい、ちょっと、ここは騒がしい状況だよ~」とおっしゃる。そうか引率の先生もいたんだ、小学生と見分けがつかなかった(^◇^;;;) 見た目は置いといてなんとも不思議な注意の仕方であります。客観的にみて騒がしい状態であることを指摘するだけで、だからどうしろとは言わないのね。我々の時代なら「うるさい、黙れ!」と怒鳴られ、ことによったら頭を一発ポカリ、の状況だよ~
野辺山には10時30分に到着、家を出てから5時間超、遠かった。小学生の団体さんも一緒に降りてきて、駅前の観光バスに乗り込んで行きました。遠足か何かのコースに「小海線に一駅乗る」というメニューが組み込まれていたようです。観光バスを見送って(ない)、すぐに歩き出しました。
雨はかなり強く、風もけっこう吹いている。ゴアテックス製でツバの広い雨用帽子をかぶっているのに、あっという間にメガネに水滴がついて視界がなくなる(@_@;) 仕方なく……歩きにくくなるので、あまり使いたくないんだ、傘をさす。
今日も歩くのは国道141号線。大型のトラックがバンバン通るので、水しぶきが物凄い……と覚悟してきたけど、意外とトラックは水ハネが少ないです。かえって小型の乗用車のほうが、盛大に水しぶきをお見舞いしてくれます(^◇^;)
たとえ晴れていてもほとんど歩行者がいない道路を、この大雨に歩いているので、どんなに水をかけられても文句を言う気はありません。深川祭のお神輿になった気分……かなり無理がありますな(^◇^;;;)
141号線の大きく回り込んだ部分をショートカットする林道を見つけたので、しばしトラックとはお別れ。ホッとするも、斜度がきつくうっかりすると滑って転びそうです。
林道から再び141号線に戻ってしばらく歩くと、海ノ口。長野県は海無し県なのに「小海」「海尻」「海ノ口」など海のつく地名が多いです。不思議に思って調べてみると……
1200年くらい前に八ヶ岳が水蒸気爆発。その泥流で川がせき止められてできた大小2つの湖。小さい方が「小海」と呼ばれ、大きい方(名前は不明)に千曲川が流れ込む所を「海ノ口」、流れ出す所を「海尻」と呼んだそうです。
歩道が広くなって歩きやすくなったけど、雨は……小降りになったと思って傘を畳むと、すぐに本降りになる、の繰り返し。たまに通過する洞門の歩道だけが、雨と水しぶきの両方から開放されて、ホッとできる場所です。
一番困るのは食事、「坂東三十三観音巡礼歩き旅 番外編(13) 食事の話」で書いたとおり、歩きながら軽食を摂ること多いけど傘をさしていると、これがけっこう難しい。難しいだけならなんとかするけど、そもそも食料を調達するコンビニがほとんど無い(>o<)
身体が冷えるとエネルギー消費が激しくなると思い、スタート直後のコンビニで買っておいた一箱のキャラメルに助けられました。さすがは「一粒300メートル」……あっ、買ったのはグリコじゃなくて森永キャラメルだった(^◇^;;;)
小海を過ぎて馬流……千曲川に沿って歩いているせいか、ホントに“水”に関係する地名が多いです。「馬流」は水害で馬が流されたことに由来するとか、そのまんまだ(-_-;)
この辺りが今日の行程のほぼ中間地点。時計を見ると既に14時を大きく回っています。いつもならそろそろ終盤に入る時刻ですが、なんたって今日はスタートが遅い。
今まで歩いた距離が、そっくりそのまま残っていると思うと気が重い。冷えた脚はもっと重い。濡れっぱなしの足はフヤケたせいで肉刺だらけ、踏み出すたびにズキズキする。更に近くには小海線が走っている。
「こんな悪天候でずいぶん頑張ったよ、この辺で止めたほうが……駅も近いことだし」と心の中でささやく弱気の虫を捻り潰して、とにかく歩くことだけに集中。
更に2時間、ほとんど思考停止状態で歩いてました。が、とつぜん視界に飛び込んできた懐かしい物体。ロケット型の展望台、臼田のコスモタワーです。
「佐久市強歩大会」に参加していた30年前、このタワーが見えてくるとゴールの体育館が近づいた印でした。なんかちょっとだけ元気が出た。よくぞ30年間、飛び立たずにここに居てくれました(^o^) もっとも今日のゴールは、まだ近くはないのです(^◇^;)
17時を過ぎ、だんだんと暗くなってきました。最近は早めに切り上げることが多かったので、暗い中を歩くのは久しぶり。歩道がちゃんと整備されて街灯もしっかり点いているので、それほど苦にはなりませんでした。この頃になって雨もかなり小降りになってきました。
19時に佐久平に到着。予定よりもちょっと時間がかかったけど、ずっと傘をさしていたので仕方なしです。19時30分発の新幹線で帰宅しました。辛くも楽しい(?)長い一日だった(^^)
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